一般社団法人の基金募集と基金返還

一般社団法人の収入源となる基金は、法人の活動を支える大切な収入源ですが、返還義務のある金銭でもあります。ここでは、一般社団法人における基金の募集と返還について説明していきます

一般社団法人における基金の性質

一般社団法人の主な収入源である基金は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律によると以下のように定義されています。

 

「基金」とは,一般社団法人に拠出された金銭その他の財産であって,当該一般社団法人が拠出者に対して法及び当該一般社団法人と当該拠出者との間の合意の定めるところに従い返還義務を負うものとされています。

基金制度は,剰余金の分配を目的としないという一般社団法人の基本的性格を維持しつつ,その活動の原資となる資金を調達し,その財産的基礎の維持を図るための制度です。

※法務省ホームページ参照

 

つまり、定款に定めた事業活動の遂行のため、必要な資金を調達する手段として基金制度が設けられているのです。基金は一般社団法人にとって安定的な財源ですが、一方で返還義務も負うことになります。

 

基金の返還義務

一般社団法人は基金の返還義務を負います。タイミングとしては、一般社団法人の純資産が基金額を超えた場合や解散時などを挙げることができますが、基本的には拠出者と一般社団法人の間で合意した内容に基づいて返還することが可能です。

 

基金の募集方法と返還方法

基金はどのように集め、どのように返還するのでしょうか。ここでは、基金の募集方法と返還方法について整理してきます。

 

基金の募集方法

以下の手続きを行うことにより、基金を募集することができます。

 

社員総会を開く

社員総会(理事会がある場合は理事会)を開き、基金募集事項を決定します。一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の第132条では、募集に際して以下の事項を定める必要があるとしています。

 

  1. 募集に対する基金の総額
  2. 金銭以外の財産を拠出の目的とする場合は、その旨と財産の内容及びその価額
  3. 「基金の拠出に係る金銭の払込み」の期日、または期間。もしくは、「財産の給付」の期日、またはその期間

※一般財団法人に関する法律第132条

 

基金募集通知書を作成する

基金への金銭払込みの申込みをしようとする者に対し、基金募集通知書を作成して必要事項を通知します。一般財団法人に関する法律の第133条では、以下を必要事項として挙げています。

 

  1. 一般社団法人の名称
  2. 募集事項
  3. 金銭の払込みをする場合は、払込みを取り扱う場所
  4. 1〜3のほか、法務省令で定められた事項

※一般財団法人に関する法律第133条

 

申込者が基金申込書を提出する

申込み者が提出する基金申込書をあらかじめ作成しておきましょう。

 

基金割当通知書を作成する

社員総会または理事会で、申込者の中から基金の引受人と金額を決定します。決定した事柄は基金割当通知書で申込者に通知されます

 

基金拠出契約書を作成する

申込者が金銭を払い込むには、事前に法人と申込者による契約が必要です。

 

基金の返還方法

一般社団法人にとって基金は財産基盤となるものですが、基金には外部負債としての側面もあります

 

基金返還のタイミングについて

法人が解散するなど事前に定めたタイミングが訪れたら、拠出者に対して払い込まれた基金を返還しなければなりません。なお、拠出者が現物拠出していた場合は、拠出時の財産評価額相当の金銭を返還する必要があります。

 

代替基金の計上について

基金を返還する場合、返還分に相当する金額を代替計上し、財産的基礎の維持を図ります。これは一般社団・財団法人法第144条に規定されている事柄であり、代替計上によって法人の基金総額の減少を防ぐことができます。

 

まとめ

当事務所では、一般社団法人の設立業務に関するご相談・ご依頼を承っています。一から法人化を目指す場合や任意団体からの法人成りもサポートしており、必要に応じて税理士や公認会計士とも協力しながら務めを果たしています。無料相談をご用意しておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください

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