農業法人の設立から農地取得にいたるまでの流れ

農業法人は、株式会社などの形態をとるものと農事組合法人とに分けることができます。ここでは、会社法に基づく農業法人の設立から農地取得にいたるまでの流れを説明していきます

 

農業法人の設立の流れ

会社法に基づいて農業法人を設立する場合、基本的には一般的な会社と同様の設立手順を踏んでいきます。大まかな流れを理解しておきましょう。

 

法人の基本的事項決定

一般的な会社と同じ形態として農業法人を立ち上げる場合、次に挙げる基本的事項について決定する必要があります

  • 形態(株式会社か合同会社)
  • 社名
  • 事業内容
  • 資本金額
  • 役員構成 など

 

また、法人として農地を取得する予定があるのであれば、自らが農地所有適格法人としての要件を満たしているかどうか、当該農業委員会に確認することが大切です

 

発起人会

法人設立の手続きのなかでも一般的な形である発起設立を選択する場合、すべての発起人による発起人会を開催し手続きを進めます。

 

定款作成

法人設立には定款作成が欠かせません。定款には絶対的記載事項と相対的記載事項の両方を記載します。

 

定款認証

一般的な法人を設立する場合は、公証役場で定款認証を受ける必要があります。作成の仕方により手数料が変わりますので、事前に確認しておきましょう。

 

株式会社を設立するのに、最低限必要な費用は次のとおりです。

ア 認証手数料5万円

イ 謄本手数料1枚250円。おおむね8枚2000円くらい

ウ 印紙代4万円。ただし電子定款のときはなし

エ 設立登記に必要な登録免許税15万円か出資額の1000分の7のいずれか高い額。

オ このほか、募集設立の際には、払込保管証明書約2万5000円

カ これに加えて、代表者印の作成費用、印鑑登録証明書代がかかります。

※日本公証人連合会ホームページより抜粋

 

ただし、農事組合法人の場合、定款認証は不要です。

 

出資金の払込み

定款認証後、発起人は各保有株数に応じた出資金を払い込みま(物納の場合もあり)。

 

設立登記申請

出資金の払込みまで完了したら、以下の書類を用意・添付し、管轄する法務局に対して登記申請を行います

  • 定款
  • 出資金の払込み証明書
  • 出資の目的たる財産の給付があったことを証する書面(物納があった場合)
  • 役員選任決議書
  • 就任承諾書
  • 委任状(代理人が申請を行う場合のみ)

※法務局ホームページ参照

 

関係各所に対する手続き

登記が完了したら、法人の登記簿謄本を取得し、以下を代表とする関係各所に対して手続き・届出を行います。農事組合法人の場合はこれに加えて北海道知事にも届けが必要です。

  • 税務署(札幌道税事務所税務管理部)
  • 市町村役場
  • 労働基準監督署
  • 年金事務所 など

なお、北海道では各振興局においても法人二税の届出を受け付けています

 

法人として農地を取得したい場合

農業法人を設立すると、経営拡大が可能になったり優秀な人材確保がスムーズになったりとメリットを享受することも可能になるでしょう。特に事業に関して、農地を取得できるようになればより多角的なビジネス展開も見えてくるはずです

 

農業法人が農地を取得する場合、一定の要件を満たして農地所有適格法人と認められなければいけません。農林水産省の資料によると以下の要件を満たすことが求められています。

 

【農地所有適格法人(農地を所有できる法人)】

  1. 法人形態:株式会社(公開会社でないもの)、農事組合法人、持分会社
  2. 事業内容:主たる事業が農業(農産物の加工・販売等の関連事業を含む)[売上高の過半]
  3. 議決権:農業関係者が総議決権の過半を占めること
  4. 役員:以下に該当すること
  • 役員の過半が農業の常時従事する構成員であること
  • 役員又は重要な使用人の1人以上が農作業に従事すること

※農林水産省資料参照

 

まとめ

農業法人の設立は一般的な会社と通ずるものがありますが、農地所有適格法人の要件を満たさなければ農地の取得ができません。農地を取得し生産から商品製造、販売までのルートを検討している場合は、やるべき手続きが多くなることが想定されます。

 

当事務所では、農業法人設立に留まらず各種要件の確認や書類準備などにいたるまで一貫して承っていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください

 

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