旅行業を無登録で行った事例と処罰内容

旅行業を営むためには、第1種の場合は観光庁への登録が、第2種・第3種ほかの旅行業については管轄の都道府県への登録が不可欠です。万が一、登録をせずに旅行商品の提供を行った場合、無登録営業として処罰されることになります。ここでは、無登録営業とみなされるケースや行政による処罰について説明していきます

 

無登録営業とみなされたケース

旅行商品を取り扱うためには旅行業登録が不可欠ですので、「登録し忘れ」ということは考えにくいパターンです。では、どのようなケースが無登録営業とみなされたか、その事例を挙げると以下のようなものが見当たります

 

  • 登山用品店が主催した宿泊を伴う登山ツアー
  • お寺主催の檀家対象ツアー
  • 被災地へのボランティアバス手配 など

 

これらはいずれも、悪意をもって実施した旅行サービスではなく、それが無登録営業に該当すると気付かずに行ってしまった例だといえます。しかし、悪意のない行為であったとしても、法的には違法または違法性があると見なされるため、処罰の対象となってしまうのです

 

無登録営業に対する処罰

それでは、無登録営業を行ってしまった場合、どのような処罰を受けることになるのでしょうか。旅行業法第3条の「旅行業者は観光庁長官の行う登録を受けなければならない」という定めに従う必要がありますが、これに違反した場合は旅行業法第74条に該当してしまいます。

 

第七十四条

次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 第三条の規定に違反して旅行業を営んだ者

二 不正の手段により第三条の登録、第六条の三第一項の有効期間の更新の登録又は第六条の四第一項の変更登録を受けた者

三 第六条の四第一項の規定に違反して第四条第一項第三号の業務の範囲について変更をした者

四 第十四条の規定に違反してその名義を他人に利用させ、又は旅行業若しくは旅行業者代理業を他人に経営させた者

五 第十四条の三第一項の規定に違反して所属旅行業者以外の旅行業者のために旅行業務を取り扱つた者

六 第二十三条の規定に違反して旅行サービス手配業を営んだ者

七 不正の手段により第二十三条の登録を受けた者

八 第三十二条の規定に違反してその名義を他人に利用させ、又は旅行サービス手配業を他人に経営させた者

※旅行業法参照

 

つまり、無登録で営業を行った場合は1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその併科となる可能性が出てくるのです

 

無登録営業とならないために

処罰を受けないためには、旅行業登録なく旅行サービスを企画実行することを避けるか、旅行業法に基づき登録を行い旅行商品としてサービス提供するか選択しなければなりません。もし、旅行サービスの提供を行いたい場合は、以下の基準を満たし旅行業の登録を行うことが求められます

 

旅行業務取扱管理者の選任

旅行商品を扱う旅行業者には旅行業務取扱管理者の選任が義務付けられています。すでにいる従業員に講習を受けさせて旅行業務取扱管理者とすることも可能ですので、必ず同資格保持者を確保するようにしましょう。

 

旅行業としての登録

旅行業法に定められた基準を満たしたら、観光庁または都道府県に対して旅行業の登録を行います。審査を経て旅行業者と認められれば、以後は登録種別に基づく旅行商品の取り扱いができるようになります。

 

旅行業協会への加入

旅行業協会に加入する場合は、旅行業登録申請前に協会への入会も忘れず行いましょう

 

まとめ

当事者が意識しているかどうかにかかわらず、旅行業登録を行わずに宿泊サービスや移動サービスなどを提供すれば、それは無登録での営業ということになってしまいます。法律に抵触すれば処罰の対象になりますし、以後会社としての信用にもかかわってくるので、決して無関心ではいられない問題です。

 

これから行おうとしている旅行関係サービスが旅行業法に反しないか定かでない場合は、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。背景事情やサービス内容をしっかりヒアリングしたうえで、旅行業登録を行うべきサービスかどうか助言することができます。また、継続的あるいは断続的に旅行関係サービスの提供を行いたい場合、旅行業登録も視野に入れてみるのもいいでしょう

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