一般社団・財団法人、公益法人設立の概要と手続きについて

一般社団・財団法人、公益法人設立の概要

法による一定の要件を満たせば登記のみで一般社団・財団法人を設立することができます。そして、一般社団・財団法人のうち公益認定を受けた者のみが公益社団・公益財団と名乗ることができます。一般法人(一般社団法人・一般財団法人)は営利を目的としない非営利法人です。公益目的でなくとも非営利目的(構成員に対し利益の分配を行わない)であれば、一般法人ということになります。

 

これに対し公益法人(公益社団法人・公益財団法人) は一般法人の中で特に公益性を認定された法人を指します。公益性の認定は内閣府に設置する公益認定等委員会あるいは各都道府県の合議制の機関により行われます。

 

一般社団法人
一般社団法人とは、一定の目的で構成員(社員)が結合した団体(社団)のうち、法律により法人格が認められ権利義務の主体となるもの(法人)をいいます。

 

一般財団法人
一般財団法人とは、ある特定の個人や企業などの法人から拠出された財産(基本財産)で設立され、これによる運用益である金利などを主要な事業原資として運営する法人をいいます。

 

一般社団法人と一般財団法人の比較

従来の主務官庁等による公益法人の設立許可制度を廃止し、登記手続きのみで一般社団・一般財団法人が設立できます。また、かならずしも公益目的である必要はなく、社員共通の利益をめざす団体でも一般社団・一般財団法人になれます。

 

一般社団法人 一般財団法人
名称 「一般社団法人」を名称中に使用しなければならない 「一般財団法人」を名称中に使用しなければならない
定款 設立時社員が作成。公証人の認証必要 設立者が作成。公証人の認証必要
設立者 社員2名以上 1名以上
機関 必置機関
社員、社員総会、理事任意機関
理事会、監事、会計監査人
必置機関
評議員、評議員会、理事、理事会、監事任意機関
会計監査人
財産 不要(基金制度を設けられる) 300万円以上の財産の拠出が必要

 

 

一般社団法人と一般財団法人の設立の流れ

◆一般社団法人

STEP1
2人以上の人が集まり法人化を検討

 

STEP2
定款などの書類を作成、公証役場での定款認証

 

STEP3
設立時理事等の選任

 

STEP4
主たる事務所の所在地を管轄する法務局に登記申請


◆一般財団法人

STEP1
設立者が法人化を決断する

 

STEP2
定款などの書類を作成、公証役場での定款認証

 

STEP3
設立者が財産(価額300万円以上)の拠出

 

STEP4
定款の定めに従い、設立時評議員、設立時理事、設立時監事の選任

 

STEP5
主たる事務所の所在地を管轄する 法務局に登記申請

 

公益社団法人・公益財団法人

一般社団法人・一般財団法人のうち、公益目的事業を行うことを主たる目的とする法人については、公益法人認定法に従い、民間有識者による委員会(合議制の機関)の意見に基づく公益認定を受けることにより、公益社団法人・公益財団法人となることができます。公益認定を受けることにより、税制面での優遇等を受けることができます。

 

公益社団法人・公益財団法人の認定は、内閣総理大臣および都道府県知事が行います。有識者からなる合議制の委員会が上記行政庁から諮問を受け、公益認定等について答申します。

 

「公益目的事業」の定義は、以下の公益法人認定法別表の23事業に該当し、なおかつ、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものです。

1 学術、科学振興

2 文化、芸術振興

3 障害者、生活困窮者、事故・災害・犯罪の被害者の支援

4 高齢者福祉の増進

5 勤労意欲のある人への就労支援

6 公衆衛生の向上

7 児童、青少年の健全育成

8 勤労者の福祉向上

9 教育、スポーツを通じて国民の心身の健全発達に寄与

10 犯罪防止、治安維持

11 事故や災害の防止

12 人種、性別などによる不当差別の防止、根絶

13 思想及び良心の自由、信教の自由、表現の自由の尊重や擁護

14 男女共同参画社会の形成その他のより良い社会の形成の推進

15 国際相互理解の促進、開発途上国への国際協力

16 地球環境保全、自然環境保護

17 国土の利用、開発、保全

18 国政の健全な運営確保に資する

19 地域社会の健全な発展

20 公正、自由な経済活動の機会確保

21 国民生活に不可欠な物資、エネルギーの安定供給の確保

22 一般消費者の利益の擁護、増進

23 その他政令で定めるもの

 

公益法人の認定の申請は、内閣総理大臣、又は都道府県知事に対して行います。認定を受けるには、経理的・技術的基準や公益目的事業にかかる収入の額がその事業に必要な適正な費用を償う額を超えてはならないなどの基準を満たさなければなりません。

 

◆主な認定基準は次のようになります。

① 公益目的事業を行うことを主たる目的とするものであること。

② 公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。

③ その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人その他の政令で定める当該法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。

④ その事業を行うに当たり、株式会社その他の営利事業を営む者又は特定の個人若しくは団体の利益を図る活動を行うものとして政令で定める者に対し、寄附その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。ただし、公益法人に対し、当該公益法人が行う公益目的事業のために寄附その他の特別の利益を与える行為を行う場合は、この限りでない。

⑤ 投機的な取引、高利の融資その他の事業であって、公益法人の社会的信用を維持する上でふさわしくないものとして政令で定めるもの又は公の秩序若しくは善良の風俗を害するおそれのある事業を行わないものであること。

⑥ その行う公益目的事業について、当該公益目的事業に係る収入がその実施に要する適正な費用を償う額を超えないと見込まれるものであること

⑦ 公益目的事業以外の事業を行う場合には、収益事業等を行うことによって公益目的事業の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。

⑧ その事業活動を行うに当たり、公益目的事業比率がの100分の50以上となると見込まれるものであること。

⑨ その事業活動を行うに当たり、遊休財産額が同条第一項の制限を超えないと見込まれるものであること。

 

関係法令

民法

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律、法律施行令、法律施行規則

公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律、法律施行令、法律施行規則

 

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